

階段を降り隣のロビーへ..ここも目を見張るような装飾で囲まれています..天井角の木枠、照明等々..
明治24年築の雰囲気をかなり残しているようです..更に、中央に位置しているタイル製のものに目が..調べてみると、意外や意外..当初の「暖炉」だそうです..四面のタイルの飾りが見事です..


マジックルームとも呼ばれているようで..今でも、ここでマジックショーが開催されているとか..しかし、土日だけの開催で、実に残念!..代わりに、窓側の座り心地良い椅子に深々と腰を降ろして、気分だけを味わいました..


本館の中へ..外観のどちらかというと「和」が勝っていた折衷の趣から、内部は「洋」へ変化を..正面には、階上への重厚な階段が伸び、流れる動線になっています..フロントデスクは、ここを中心にL字形でお客様への対応を..130年近くの歴史を重ねて来た重さは敢えて感じさせず、ホスピタリティ溢れる対応に好感を..


階上への重厚な階段から右へ目をやると..ロビーとの境目に、和のテイストが隠されていました..仕切には、富士山の彫刻が有り、柱には尾長鶏が鳴かんばかりです..更に近くの柱で、瓢箪と蝶の彫刻も見つけました..次の機会には、もっともっと隠されたキャラクターの探検が必要なようです..



フロントがある「本館」は、正面からでなく階下から入ってしまったようです..外観から見直す為に、庭園散策を切り上げて来ました..建築年:明治24年..堂々たる唐破風の屋根を頂く玄関です..回転扉上には、透かし彫りをバックに鳳凰が羽ばたいて、和洋折衷の極致です..魅入ってしまいました.. (早朝に撮影したものです..)


ホテルは「本館」をメインにして..いくつかの建物で構成されています..左に「西洋館(1・2号館)」その奥に宿泊した「フォレストロッジ」..忘れてはならない「花御殿」...右に、塔を冠した「ダイニングルーム ザ・フジヤ」をメインに飲食棟が広がります..更に本館脇には、サンルーム・ラウンジの「サンパーラー」(下中央)が付随しています..



部屋に居て、開放的気分満喫くらいでは勿体ない!..案内にあった「日本庭園」を光がある内に見学を..
西洋館の裏手から外へ..庭園は裏山全体に広がっているようです..直ぐの滝の左手から上ります..気持ち的には、緑を分け入って水車小屋へ..もう先程の西洋館は、緑の下の方へ..


「ほたるの里」の案内板が..季節が合えば「蛍」を見れるのでしょう..残念..清流を眺め、水車の長閑な音を聞きながら小休止です..庭園は、更に上るコースも有りましたが、次へ移動の為、引き返すことに..下ると、西洋館の屋根と海鼠壁です..少し方向が違いますね..修正して元の出口へ..



冨士屋ホテルのチェックインは、14:00から..荷物が有るので、部屋に落ち着いてから出直しをとの魂胆です..
遠くから眺めていた「花御殿」ですが..やはり近づくと更に素晴らしいです..しかし、このホテル..どこから入っていいのかが判りません..兎に角、橋を渡ります..(苦笑)


半迷子状態で出たのが、「ダイニングルーム ザ・フジヤ」前(右)..左へ順に「本館」「一号館」、その奥が「フォレストロッジ」..と今だから判るが..混乱のままで、たどり着いたのが「クローク」ですから田舎モノは・・・
やっとフロント(下)でチェックインの手続きを..ホッ..


部屋への案内..係の方の親しみある態度、すれ違うスタッフ全員の日常的挨拶に好感を..「本館」「一号館」「二号館」裏を「フォレストロッジ・211号室」へ..我が家の二部屋よりも大きな部屋へ通されて感動を..(微笑)
窓を開け放つと..目の前に..山の緑をバックにした「花御殿」が..一時眺めたままに..


蕎麦屋さんを出て、まだ時間に余裕が有るので..ジョン・レノン氏に逢いに行きます..
国道からは、右手に「冨士屋ホテル(花御殿)」を見る事が出来ます..道向かいの「カフェ・ド・モトナミ」さん、色合いも千鳥破風の屋根もホテルを意識した造りでしょうか..素敵です..もう少し道を戻ります..


歴史を重ねたショーウィンドウを覗くと、冨士屋ホテル・宿泊時のジョン・レノン、オノヨウコ夫妻の写真が飾っています..ご子息のショーンさんがまだ小さいですね..背景は、先程見てきた「冨士屋ホテル・花御殿」のようです..更に喜劇王チャップリン氏の写真も..並んで写っているのは、冨士屋ホテル二代目当主・山口正造氏だそうです..


駅からトボトボと探していた蕎麦屋さんですが、角を曲がったら、らしい店を発見!!!と思ったら古美術店でした..雰囲気はそうだけどなぁ..残念..(下中央) しかし、努力は報われました..坂途中で探し当てたのです..
名物・箱根そば「曽我の家」さんです..


「曽我の家」さんの「箱根そば」は、とろろ入りのタレで美味!でした..全部食べられました!(微笑) 出てきた紋入りの器にも感心..箱根そば一式が収まる重箱で、重ねて持ち運びがし易いようにと、創業の御主人が考案したものだそうです..(創業・明治30年) 座高が高い人が断然食べやすいです..当方もですが..(苦笑)


目的地「宮ノ下」へは更に山登りをします..今回は、登山電車にしました..隣のホームから出発です!
途中、「スイッチバック」が二回あります..「Z」字のように..前進後進・ジグザグに登っていくのですから、運転手さんと車掌さん交替が大変です..最大傾斜時にアナウンスが「三両連結の前後の高低差が3mあります..」
なんだ坂こんな坂で..やっと..「宮ノ下駅」に到着です..


「宮ノ下駅」を出ます..折角、登ってきたのに、駅からは下りの坂道です..「あじさい坂」って名前だそうですから..それだけで許してしまいました..(微笑) 駅前で、金魚のランチュウを見つけました..見事な作品です..
金魚が居たら猫はと思ったら、チャンと居ましたよ..いい顔をしてて「千客万来・招き猫」ですね..(微笑)


駅から店が並ぶ「あじさい坂」を下ります..突き当たりを右へ折れると箱根駅伝でお馴染みの「国道一号線」に出ます..「セピア通り」って名前も付いているようです..チェックインまでは大余裕だとボチボチと歩いて来たら..なんともう「冨士屋ホテル」が見えてしまいました(苦笑)..まずは、腹ごしらえです..


今回の旅は、侃々諤々の議論前に満場一致で「箱根・クラシックホテル」で決定でした..(微笑)
9月4日は新宿青空写真の如く、晴れ女の神通力がまだ効き目がありました..箱根行きのロマンスカーは、最新型「VSE(Vault Super Express)50000形」です...Vault (ヴォールト)は、ドーム型の空間の意味だとか..
そんな事は、どうでもイイですね(苦笑)..兎に角!定時に「スーパーはこね13号」として出発です!!



このロマンスカーは、先頭が展望車になっています..そこからのスピード感溢れる眺望をと思ったが、平凡な絵柄に..それよりも車内販売の電車型「VSE弁当」の器が欲しかったが我慢!(苦笑) そんなこんなで..左側に早川が見え、箱根湯本駅11:18到着です..次は、登山電車に乗りかえて、更に登ります..


月が替わり、早速に小さな旅を..行き先は、箱根です..
以前、立ち寄った「日光のクラシックホテル・金谷ホテル」に感動し..次は、是非にと切望していた「箱根のクラシックホテル・冨士屋ホテル」行きが、やっと実現です..ヴェネチアングラスの美術館を中心とした「箱根・ガラスの森」を含めて、秋へスタートです..
(花は「ガラスの森」で見つけた「ホトトギス」です...)


『お知らせ』
ご覧頂いていた「日本民家園」シリーズを下記二頁を掲載して、終了いたします..
散歩途中、足のトラブルがあり、是非に見たかった「南部の曲がり屋」、回り舞台を残した「船越の舞台」等々もまだ見残したままの終了です..いつか機会を設けてリベンジが出来たらと思っています..
長い間、ご覧頂いてありがとうございました..感謝しています..
太田家(農家・名主)
菅原家(農家)